[カテゴリー:問答の観点からの認識]
(遅々として進まずすみません。これまでを振り返って出直します。)
このカテゴリーの93回から「問いに対する答えが正しいとはどういうことか」を論じてきました。
どのように考察が進んできたかをまとめようとしたのですが、読み返してみると論点がズレて行くことがしばしばで、我ながら議論の進行をうまくまとめることができません。
そこで、これまで論じてきた論点であり、かつ同時に、これからそれをより明確に論じ直したい論点を説明したいと思います。それは次の2つです。
#一つは、問答を、三種類(理論的問答、実践的問答、宣言的問答)に区別することです。
これらの三種の問いに対する答えの「正しさ」と「適切性」については、つぎのように考えます。
理論的問いの答えの正しさは、真理性であり、
実践的問いの答えの正しさは、実現可能性であり、
宣言的問いの答えは、正しさをもちません。
これらの三種の答えの適切性は、<より上位の問いの解決に役立つこと>です。
(宣言的問答については、あいまいな点が残っています。例えば、宣言的答えには正/誤の区別がないとしても、それでも宣言的と答となるための条件があるはずであり、それはまだ未解明のままです。)
、
#もう一つの論点は、この三種類の問答のすべてにおいて、問答関係の中で中で暗黙的に、論理関係と様相関係と規範関係が成立しているのではないか、あるいはさらに進んで、問答関係によって、論理関係と様相関係と規範関係が構成されるのではないか、ということです。
(MPと問答関係の関係については曖昧なままです。問答と規範関係の関係もまた曖昧です。) 残されたこれらの課題すべてに取り組むつもりですが、まず問答と規範関係について考えたいと思います。