反論

      あまりに寒いので、机の下にストーブを入れてみました。

昨日の発言に対して一つの反論が予想される。

予想される反論:<他者の行為によって我々が不利益を被ったときに、我々が他者を憎むのは、他者が我々に不利益をもたらそうと意図している場合に限らない。つまり、他者にそのような悪意がなくても、過失によって、あるいは、他者の行為の意図せざる結果によって、我々に不利益がもたらされたときにも、我々はその他者を憎むのではないか。たとえば、電車が揺れて、隣にいた人がよろけて、その靴の踵で思いっきり私の足の小指を踏んづけたとしよう。私は、思わず腹を立てるのではないだろうか。あるいは、私が部屋の中を移動中に、机の脚に、思いっきり私の足の小指をぶつけてしまったとしよう。私は、思わず腹を立てるのではないだろうか。忌々しい机に、あるいは自分に。つまり、悪意があると思うから、相手に腹を立てるのではなくて、痛みの原因に対して腹を立てるのではないか。これは、痛みでなくてもよい。たとえば、私がほとんどの資産を預けている銀行が、なんの前触れもなく突然倒産したとしよう。そのとき、私は腹を立てるのではないだろうか。地震や津波で、突然家族を失えば、私は腹を立てるのではないだろうか。突然、余命の短い癌だと宣告されれば、私は腹を立てるのではないだろうか。>

さて、この反論にどう答えたものだろうか。