hervestの秋からfallの秋へ
11 「近代文学の終わり」 (20121113)
柄谷行人は、次のように述べています。
「近代文学がネーションを構成するにあたって不可欠であること、「言文一致」や「風景」もまたその一環であること」(『近代文学の終わり』p.173)、
「近代文学は一九八〇年代に終わったという実感があります。いわゆるバブル、消費社会、ポストモダンと言われた時期です。」(同書39)
「私が「近代文学の終わり」というときには、それを批判するかたちであらわれたエクリチュールやディコンストラクティヴな批評や哲学も含まれています。そのことがはっきりしたのが一九九〇年代ですね」(同書39)
「日本のバブル的経済はまもなく壊れましたが、むしろそれ以後にこのような大衆文化がグローバルに普及し始めた。その意味で、世界はまさに「日本化」し始めたように見えます。グローバルな資本主義経済が、旧来の伝統指向と内部指向を根こそぎ一掃し、グローバルに「他人指向」をもたらしていることを意味するにすぎません。近代と近代文学は、このようにして終わったのです。」(同書、69)
これ以上に述べるべきことを思いつきません。
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