季節の儚さ

 今日は、お昼に起きました。するとまるで夕方のようにくらいのです。厚く雲がおおって、典型的な陰気な冬の天候です。しかし、自動車で仕事場に来るとき、体調もよかったせいかもしれませんが、こういう季節もいいなあ、とおもいました。落ち葉や、肌寒い曇天をいいと思うのは、年齢のせいかもしれません。桜や紅葉をめでるのと同じで、このような美的な判断の背後には、過ぎ去ってしまうという儚さの気分があるように思います。
 少し飛躍するかもしれませんが、西洋の美の背後には、永遠性があり、日本人の美観の背後には、儚さがあるように思います。(もちろん、西洋にもいろいろな審美観があり、日本にもいろいろな審美間があるでしょうが、・・・)日本人のこの審美観の背後には、悲しみを根本感情とみなす、仏教的な人生観があるのかもしれません。あるいは、もののあわれ、というような仏教以前の日本人の価値観があるのかもしれません。