43 再開の仕方についての思案 (20211010)

[カテゴリー:問答の観点からの認識]

前回(42回)でのここまでの議論の振り返りの最後に、今後の予定として次のように書きました。

「第5パートとして「論理学と自然科学の区別」を検討します。その後で、第6パートして「現象の領域」(現象的概念や現象的法則)と「理論の領域」(理論的概念と理論的法則)の区別を検討します。」

他方で、カテゴリー「『問答の言語哲学』をめぐって」の第39回では、「論理的語彙による事実の明示化」についての考察を、このカテゴリー「問答の観点からの認識」に移って行うと述べました。

つまり次の3つの課題に取り組む約束をしました。

 「論理学と自然科学の区別」

 「現象の領域と理論の領域の区別」

 「論理的語彙による事実の明示化」

これらの問いでは、次の3つの用語の区別が問題になっています。

  1,論理語(純粋数学の全ての用語もこれにはいる)。

  2,観察語、

  3,理論語

カルナップは、自然科学でもちいられる用語をこの3つに分けていました。

論理語については、クワインやブランダムは、それを理論語の一種だと見なすのではないかとおもわれます。そして、そのような論理語が「事実の明示化(解明)」とどう関係しているか、をかんがえるまえに、まず観察語と理論語の区別について考えてみたいとおもいます。つまり、上の3つの課題のうちの、二番目の課題「現象の領域と理論の領域の区別」に取組むことにします。